想い

  

衣食住。

 
私たち日本人は戦後、衣と食の分野では飛躍的に発展した。いま、どの世代の人も、いい服を着て、おいしいものを食べている。そして、休みの日には家族でお出かけして遊びに行く。生活レベルは飛躍的にあがっている。

  

住の分野はどうだろうか?住に関してはそこまで発展していないように思う。また、住の一部である不動産(土地)に関しては非常にわかりにくい。

  

戦後の高度成長期、激しい住宅難のために狭小住宅が乱造されました。その建物が現在建て替え期に入っています。築30年前後の建物群です。耐震診断を行う割合が比較的多い年代の建物です。物質難の時代で、非常に簡易的に作られている建物も確かに多い。そのような建物は建て替えを進めます。しかし、しっかりと当時の大工さんがすばらしい仕事をした立派な建物もあるもの事実です。
  
一般の人が、建物の維持管理運用に関して相談したい場合に、どこに行けばいいのでしょうか?何処にもないんです。実は、今の日本の住文化には無いんです。一番相談しなければいけない、建て替え期に入っている建物所有者が相談する所が身近に無いんですよ。では、どこに相談に行くのか?新築受注を目指すハウスメーカー等に相談しに行くんです。すると、彼らは十中八九、既存の建物の調査などせずに解体・新築を間違いなく提案するでしょう。(彼らは新築が目的だから仕方ありません。)なんともったいない事か。きちんと耐震診断・劣化診断をして、メンテナンスをすれば、まだまだ現役でいられる建物が数多く存在のに。

  

こんな話よく聞きます。「子供は都会にでて家を建てた。ここにはもう戻ってこない。耐震改修した方がよいのはわかっている、しかし、借金してまでもやりたくない。」
「わたしたち老夫婦2人では建物が大きすぎる、売却して他を探したいが、建物の査定がほとんどゼロのため、希望の価格で売却できない。売却しないと話が進まない」
これらの悩み事に答えられる所が、近所に無いんです。
  

また、建て替え期に入っている建物所有者の年齢は50〜70歳の人が多いですが、建て替え・リフォーム何もしないで、不自由なまま生活している人たちも、非常に多い。なぜ?理由も様々です、後継者問題・金銭問題色々あります。
 

後継者問題では、国は色々な施策を設けています。しかし、みんな知らない。
金銭的な面でも、国を挙げて色々な制度を設けています。しかし、残念な事に、みんな知らない。
 

知らないだらけです。

  

なぜでしょうか?

  

一つの解答として、私はこう考えます。今までの建築業界というのは請負契約の元で正確で最高の構造物を施主に提供する事を第一義としていた。それは、大変素晴らしい事です。
 

反面、負の部分として、高度成長期以後のこの業界は需要増・供給不足の状態が続いた為、供給システムしか発展しなかった。他の業界と違い、需要を促すシステムがうまく発展し得なかったのではないでしょうか。需要を促すシステムとは、建物を利用したプラスアルファの提案、メンテナンスリフォーム、各種ソフト提案等ではないでしょうか?

  

これからの建築業界に求められているもの一部=今、私が目指しているものは、
 

壊して再生する建築(スクラップ&ビルド)産業ではなく、地球環境問題も見据えた再生産業界を目指す事である。

 

築年数のある建物も再生し、中古住宅の流通を増やしたり、貸家を増やす事である。

  

具体的には、

   

「構造リフォームの重要性を普及する」
  

「今の住まいを金融資産にする」です。

  

「構造リフォーム」とは、耐震性・耐久性をあげて次世代まで建物寿命を延ばす事です。普通の設備・内装リフォームとは違います。

ちょっとした耐震補強工事で、避難所生活を免れたあろう高齢者と能登半島の被災地でお話をさせて頂いた時は辛かったです。

 
「住まいを金融資産へ」とは、無収入の高齢者が、今の住んでいるご自宅を利用して、融資を受けリフォームをしたり、セカンドライフを充実させるために住み替えたり、老人ホームの入居費用の一部にするための住まいにすることです。

体が不自由になった高齢者が、寒かったり高低差がある不便な建物で生活しているのを知ると辛いです。

  

終わりに

  

これからの高齢化社会、国は高齢者世代を対象に新しい政策を目白押しに出してくるでしょう。

  

その制度のメリット・デメリットをお客様ごとに判断しご提案するのが私の仕事であると自負しております。

  

これらのトータルなご提案はファイナンシャルプランナーの知識なしにご提案することは出来ません。2001年にCFP認定者(CFP®認定者は、世界で認められた共通水準のファイナンシャル・プランニング・サービスが提供できるプロフェッショナルであり、特に私は不動産分野の研鑽に努めている)に認定され、建築的な立場からのFP的提案をしていきます。